お盆ってなんだっけ?

移住コンシェルジュの木元です。

常陸大宮はお盆を過ぎてから、びっくりするほど急に涼しくなりました!

もう夏も終わっちゃうのか~。

さびしいなぁ~。

 

さて、私はお盆は実家へは帰らず、こちらで一人ゆっくりと過ごしていました。

すると多くの人に「実家には帰らないの?」と聞かれたんです。

これまでお盆も正月も休めない仕事をしていたし、都心で生活していると、周りの人も普段とそんなに変わらない様子だったので、私の中でお盆ってそんなに意識するものではありませんでした。

しかし今年は明らかに「お盆だなぁ」をたくさん感じました!

周りの変化が凄かったです!

 

まず、交通量がすごい。

里帰りで帰ってくる方がこんなにいるのかぁと驚きました。

そして、普段は決して聞かれない赤ちゃんの泣き声や小さい子の声が♪

その声を聞くと、久しぶりに孫に会えて目尻が下がりっぱなしのおじいちゃんおばあちゃんの顔が目に浮かびました。

あとはお寿司の売れ行き!

私はお寿司が好きで、ふと食べたくなる事がよくあるんですが、それが見事にお盆と重なってしまいました。

何も知らない私は、呑気にご飯時の回転寿司屋へ向かいました。

すると!!

今までに見た事もない込み具合!!

あ、そうか、お盆で外食をする人が多いんだな。

そう思い、今度はスーパーへ向かいました。

すると!!!

お寿司のコーナーだけ見事に完売!!!

すっからかんになっていました…

 

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※写真はイメージです。写真撮っておけば良かった!

お盆という感覚を持ち合わせていない私でしたが、お腹だけは立派にお盆気分だったようです。

 

今まで全く感じなかったお盆を、急にこんなにも意識する出来事が起こると、お盆って何だっけ?と気になりだし、調べてみました。

私は非常に面倒くさがりな性格なので、博物館や資料館に行っても解説は読みません。

疑問に思ったことも、ほとんど調べたりしません。

でも、行動を変えたら違う何かが見えてくるかもしれない!と思って、調べてみることにしました。

お盆の起源

お盆の起源は2つ「インド発祥説」と「日本発祥説」。

まずはインド発祥説について

遡ること2400年、インドでブッダが仏教の教えを説いていた頃、7月15日にウランバナと呼ばれる行事が行われていました。

ウランバナとは先祖の魂を祀る行事のようです。

当時は死後、多くの人が地獄に落ちると考えられていました。

なので、地獄で苦しむご先祖様を救う為にウランバナを行うようになったようです。

ふむふむ、なるほど。

ここで疑問が2つ沸いてきます。

一番最初にどうやってウランバナが始まったのか?

そして何で7月15日なのか?

ウランバナの一番最初

調べてみるとウランバナの始まりとなるエピソード、見つかりました。

どうやらブッダの弟子の一人が透視能力を持っていて、自分の亡き母が餓鬼の世界で苦しんでいる姿を見たそうです。

そこでブッダに助けを求めたところ、7月15日に多くの僧を招き、その僧たちへ施しをしなさいと言われ、その通りにしたところ、無事に亡き母を救う事が出来たそうです。

この時、僧たちへの飲食物をお盆に盛って施した事から、7月15日にお供え物をお盆に陳列して先祖を供養するようになったようです。

なぜ7月15日なのか?

ブッダはなぜ7月15日と言ったのか?

それは、当時の僧侶の夏修行が終わるのが7月15日だったからのようです。

しかし、色々調べていると興味深い発見をしました。

道教では旧暦の7月1日に地獄のフタが開き、7月15日にフタが閉じるとされています。

なので、道教では旧暦の7月15日に一日中火を焚き、罪の償いをします。

道教は、古代中国の民間信仰で仏教とは派生が異なります。

インドと中国、異なる時代に離れた土地で、同じ7月15日を地獄で苦しむご先祖様を救う日に選んだなんて、なんだかとっても不思議です。

今は多くの人が科学の発達に伴って、昔の人たちが信じていた「目に見えない世界」のことを信じなくなりました。

でもこうして、長い歴史の中で不思議な共通項があると、そこには絶対、感じざるを得ない何かがあるんじゃないか、と私は思います!

「目に見えない世界」の話、私はこういうの大好きです~(笑)

続いて日本発祥説

え~、話が逸れてしまいましたが…

日本でも古来から、年に2回ご先祖様が我々のところへ訪れると信じられていました。

それが初春(旧暦1月)と初秋(旧暦7月)の満月の日。

そして、初春が現在のお正月、初秋が現在のお盆となったそうです。

結論

インド発祥の考えが仏教伝来によって日本に伝わり、日本の昔からあった風習と合わさって、現在のお盆となったといえそうです。

How to お盆

では、お盆とは具体的に何をすればいいのでしょうか?

日付ごとに紹介します。

旧暦7月1日

「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」

地獄のフタが開く日。

墓参りや墓の掃除などして、ご先祖様をお迎えする。

旧暦7月7日

「棚幡(たなばた)=七夕」

ご先祖様をお迎えするための精霊棚と幡(はた)をこしらえる。

精霊棚とはご先祖様へのお供え物を陳列する棚のこと。

幡(はた)とは画像の五色のお札のようなもの。

 

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宗派によって色々な様式がありますが、四隅に竹を立てるものが多いようです。

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現在、七夕で竹に飾りつけをするようになったのは、ここから来ているんです!

そして「棚幡」が「七夕」と表記されるようになったのは、この精霊棚と幡(はた)の準備を7日の夕方にしていたためなんだそうです!

へぇ~、面白い!!

先日長倉の七夕まつりをお手伝いしたばかりだったので、七夕に関する知識が増えて嬉しかったです。

旧暦7月13日

「迎え火」

ご先祖様をお迎えする為に、家の玄関先で火を焚く。

旧暦7月16日

「送り火」

ご先祖様をお送りする為に、家の玄関先で火を焚く。

「盆踊り」

夜に近くの寺社に集まって、円を描きながらその地域の民謡に合わせて踊る。

これ地獄の苦しみを免れたご先祖様たちが喜んで踊る状態を模したものと言われています。

いつも何気なく見たり聞いたりしていた盆踊りも、お盆に関係しているとは知らなかったです。

あ、そうか!だから「盆」踊りなのか!

当たり前のことに、改めて気付きました!

ちょうど一昨日に、市民団体主催の盆踊りのお手伝いをしたばかりだったので、より興味深く感じました。

 

こうして、ちょっと面倒だけど調べてみたら色んなつながりが見えてきたり、新しい発見があって楽しかったです。

でもそれは、お手伝いという形で関わりを持ち、自分の事として考えられるからなんだと思います。

もし私が、常陸大宮へ来て七夕まつりも盆踊りもお手伝いしていなかったら、そこに“自分の体験”がなかったら、同じ情報を得たとしても自分の中には残らなかったと思います。

体験はあらゆる好奇心を生み出し、人生をより楽しく、豊かにしてくれるなぁと改めて思いました。

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