山方宿芋煮会 関東一の大鍋を20年支え続けた立役者たち

こんにちは!

 

 

移住コンシェルジュの木元です。

 

 

久しぶりの投稿となります。

 

 

最近は自主企画のイベントが多くなり
なかなかブログを書けずにいたのですが
今回はどうしても多くの人に知ってもらいたい事があり
こうして記事を書くことにしました。

 

 

その「どうしても知ってもらいたい事」というのは
先日11月19日(日)に
めでたく20回目を迎えたやまがた宿芋煮会を
ずっと影で支え続けてきたおばあちゃん達の存在です。

そういえば芋煮の具材ってどこから来るの?

やまがた宿芋煮会のウリと言えば
関東一の大鍋!
直径3.5メートルの鍋で1万食分の芋煮を作ります。

画像元:じゃらん(https://www.jalan.net/event/evt_209753/)

去年はこの芋煮会に使われる里芋を栽培している
まるSUN農園さんのお手伝いをしたのですが
それはそれはすごい量の里芋でした。
(去年600㎏、今年はなんと1.2t!)

 

 

しかし芋煮に使われている具材は
里芋だけではありませんよね?
やまがた宿芋煮会の芋煮には里芋の他に
ニンジン、こんにゃく、長ネギ、芋がら、しいたけ、
ごぼう、奥久慈軍鶏(おくくじしゃも)肉が入っています。

 

 

これらの具材が一体誰の手によって
どのように準備されるのか
皆さんは考えた事がありますか?
私もこれまでそんな事は考えもしませんでした。
とあるメッセージを頂くまでは…!

 

 

そのメッセージが私の元に届いたのは
イベントの1週間前。
普段、別のイベントのお手伝いでお世話になっている
チームメンバーの方からでした。

 

 

「芋煮会には地域おこし協力隊でお手伝いしたりする?
実は毎年、芋煮の大量の材料を切っているのが
『山方農産加工研究会』なんだけど
そのメンバーが60~80代のおばあちゃんたち
おばあちゃんたちが寒い中、夜なべ&早出で
縁の下の力持ちになってくれている!
でも彼女たちの働きが表に出ることはない。
どうかこういう方々の存在にクローズアップして
彼女たちに光を当てて欲しい!」

 

 

普段お世話になっている方から
このように頼っていただけるのは
なんとも嬉しく、ありがたい事です。
即YES!と返事しました。

芋煮会の立役者たちに密着!

こうして今年は芋煮会を20年間支え続けてきた
おばあちゃん達のお手伝いをすることとなりました。

 

 

まずは去年に引き続き
まるSUN農園さんのお手伝い。
里芋の収穫はイベント開催日の12日前
11月7日からスタートします。

▲里芋収穫完了。畑はこの他にも何ヵ所かある。
▲里芋をばらして洗って選別、そして加工研究会へ運搬。

1.2tもの里芋はまるSUN農園代表の勝さんが
なんとお一人で担当しています!
私たち地域おこし協力隊も微力ながらお手伝い。

 

 

10日かけてようやく
全ての里芋を加工研究会へ納入完了。

 

 

私が実際にお手伝いできたのは数日間でしたが
まる1日一緒に畑に出て体を動かしご飯を食べると
色んな会話が生まれ、たくさんの笑いが起き
とっても温かい時間を過ごすことができました。

 

 

これは普段のデスクワークでは得られない感動!

 

 

そしていよいよ山方農産加工研究会の
おばあちゃんたちが働く現場へ。
私たちがお邪魔したのはイベント3日前の11月17日。
この日は芋煮で使う全ての具材が納入され
これらを切る作業でした。

▲大量の具材は加工所内に入りきらず、即席の調理場で作業。腰が痛そう…

作業は8時半からスタート。
あまりの具材の多さに今日1日で終わるのか?と
心配に思われたのですが
そこはさすがの20年ベテラン集団!
あっという間に切り終えて
当日出店で販売するお漬物の仕込みまで
完了させてしまいました。

▲言葉少なくとも阿吽の呼吸。持ち場について黙々と。

どんなに仕事量が多くとも
休憩のおやつタイムは欠かせません。

▲世代を超えてガールズトークに花が咲く(笑)

今回は、先日「YOUは何しに日本へ?」で放送された
長倉七夕まつりの国際ワークキャンプでリーダーを務めた
鮎ちゃんも北海道から駆けつけてくれて
一緒にお手伝いをしました。

 

 

こうしておばあちゃんたちが嬉しそうに
よそ者・若者の私たちに声をかけ
面倒を見てくれる様子をみていると
改めて「地域や世代を超えた交流」って
大事だなぁと思うのであります。

長丁場のイベント当日

いよいよ迎えたイベント当日。
おばあちゃん達の仕事は
なんと午前2時から始まります!
午前2時ですよ!午前2時!!

 

 

不摂生な若者は大抵起きている時間ですが
頑張って早起きしました。
加工所へ行ってみるともうおばあちゃん達は
作業を始めていました。

▲午前2時。外はもちろん暗くて寒い。
▲おばあちゃんたちの一生懸命がどんどん形になっていく。

2時からスタートした作業は9時まで続き
出店用や受注分のパッキングがようやく終了。
作ったものは
・のし餅(受注のみ)、あんころ餅、きな粉餅、いそべ餅
・赤飯、五目おこわ
・漬け物
・炭酸まんじゅう
数はそれぞれ100~300個!

 

 

この他に、普段からかわプラザなどに出品している
・梅干し
・らっきょう
・ゆずマーマレード、ブルーベリージャム
も出店で売り出します。

 

 

朝食を済ませて出来上がった商品たちを会場へ
運び入れた頃にはイベントがスタートしていて
会場準備をする間もなく
お客様が殺到!

▲第1陣のお客様がひいて、ようやく会場準備完了。

おばあちゃんたちの作った食べ物は
根強いファンがいるらしく
めがけるようにお店へ来てまとめ買いされる方も居て
飛ぶように売れていきます。

 

 

なんとなんとお昼休憩に入る12時半頃には
ほぼ完売!!
おばあちゃんたちも大喜びでした♪

 

 

そして肝心の芋煮も
おばあちゃん達と一緒に食べましたよ。

▲久慈川沿いの紅葉を見ながら食べる芋煮は格別。

土の中から掘り出した里芋と
おばあちゃん達が一生懸命に切った具材たちが
入った芋煮の味はやっぱり格別でありますな。

あと何年続けられるか?問題

ある1通のメッセージから始まった
今回の山方農産加工研究会のお手伝い。
はじめメッセージをいただいた時は
「おばあちゃん達にこんな無理をさせるなんて!
イベントの在り方を変えていく必要があるのでは?」
などと色々と考えたのですが、
実際に働くおばあちゃんたちからは
年に1度の一大イベントで張り合いが出る
といった声も聞かれ
確かに重労働ではあるけれど
ある種ひとつの楽しみにもなっているように
感じました。

 

 

だから大事なのは
こんなに大きなイベントが20年も続いてきたのは
山方農産加工研究会のおばあちゃん達が
一生懸命に食材の下ごしらえを
してきてくれたおかげであることに気付く事。
そしてこのおばあちゃん達も
もう何年もは続けていかれないという問題
目を向ける事。

 

 

今年、国際ワークキャンプ導入を企画した
長倉七夕まつりもそうですが
過疎高齢の問題を抱える地域に共通するのが
「あと何年続けられるか」問題です。

 

 

この問題には
・若者が都市部へ出ていってしまう事
・サラリーマン生活で行事に参加する余裕が
ないライフスタイルが主流になってしまった事
が大きく関わっていると思います。

 

 

この問題の解決策を見出すべく
移住コンシェルジュ木元は
若者がやりたい事に挑戦でき、かつそれで生活できる
ロールモデル作りに尽力したい!と
強く思うのでありました。

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