狩猟に出かけます ~イノシシと人間の共生を考える~

こんにちは。茨城県常陸大宮市地域おこし協力隊の松原 功(まつばら こう)がお送りします。
2018年も11月15日(の日の出)より狩猟が解禁されました。わなの免許を取得して4年目(2018年現在)になりますが、ようやく本格的な狩猟活動ができそうです。

 

数値で見るイノシシ被害

茨城県における野生鳥獣の被害はどれくらいあるかご存知でしょうか?農作物だけで見ると、平成29年度の統計で被害額は約6億円とされています。このうち1億5000万円がイノシシによる被害です※1。

数値だけで見ると、多いのか少ないのか私には判断できませんが(現状農業で生計を立てているわけではないので)、実際に困っている方やどうにかしたいと思っている方には少しずつお会いできるようになりました。また、道路に出没しているイノシシの目撃情報も何回か耳にしています。今後は普段生活する中でも、イノシシと遭遇する機会が増えていくかもしれません。

「イノシシによる被害」と呼ばれるものは食い止めることができるのでしょうか?私は「実情をより理解する」ためと「イノシシとの共生の道を探る」ために狩猟活動をしていきます。

 

※1各市町村からの報告による統計

【参照】平成29年度 茨城県内の野生鳥獣による農作物被害調査の結果について

狩猟免許の種類

狩猟をするためには免許が必要になります(正確には狩猟者登録も必要です)。

狩猟免許には4つの種類があります。

狩猟免許を持っている」という話をすると、だいたいの方は「これ?」と言いつつ散弾銃を構える真似をされます。確かに狩猟=鉄砲をイメージするのは納得です。

一口に「鉄砲」と言っても実は種類があり、日本で所持可能な鉄砲は大きく分けて「空気銃」と「装薬銃」です。簡単に違いを説明すると、銃弾を火薬で飛ばす(=装薬銃)か空気で飛ばす(=空気銃)となっています。狩猟免許における「第一種銃猟免許」は散弾銃と空気銃を使用した狩猟ができ、「第二種銃猟免許」は空気銃を使用した狩猟ができます。

また鉄砲を利用しないで狩猟を行うこともできます。1つは私が所有している「わな猟」です。そしてもう一つが、「網猟」となります。わな免許を所持していると話しましたが、実は網免許も所有しています。網を利用した狩猟も機会があればやってみたいです(網は主に鳥類を捕獲できます)。

 

わな免許の狩猟

所持している免許が「わな」なので当たり前ですが、今年度はわなだけで猟に出ます。

猟師にはそれぞれの猟スタイルがあります。私の場合もスタイルを決めて活動をしていきます。スタイルを決める上でテーマとしているのが「安全性」です。

私の中では、銃器を利用するよりわなでの狩猟が安全性は高いと仮説を立てています。さらにわなの中でも「箱わな」を利用することでより安全な狩猟が行えると考えています。その他にも考えることは多いですが、あとは実際に猟に出つつ、検証していきます。

 

IoT(Internet of Things)と狩猟

最近よく耳にする「IoT」も狩猟の世界に波が押し寄せてきています。

私も流行りものが好きなので、このIoTを取り入れようと「通知もできる箱わな用自動イノシシ捕獲装置」のプロトタイプを開発しました。簡単に説明すると、「センサー」を利用してイノシシが箱わなに入るのを感知し、自動で落下扉を閉じる仕組みです。落下扉が閉じると、メール等で通知もしてくれます。

電子工作やプログラミングは全くの触れたことがなく、素人でもIoT製品つくれるなんて驚きです。現代のテクノロジー恐るべし。今年度の猟期に実証実験を行い、改良を重ねていきます。

 

 

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