農家民泊でつくば市の小学五年生を迎えて

茨城県常陸大宮市地域おこし協力隊の間瀬です。

平成28年度の農家民泊の第二回目が9月14日(水)~15日(木)に実施されました。

当日の天気が心配されましたが、二日間雨はほとんど降らず晴れ間ものぞきました。天気次第では予定していた農業体験ができなくなり大変なのです。

今回は県内つくば市の小学五年生109名を緒川地域で受け入れました。

 

私は巡回の先生を案内しながら各家庭を回りました。先生たちの民泊に対する期待や感想といった話も聞けまして、とても貴重な体験になりました。

 

民泊の様子

1.対面式

緒川総合センターの文化ホールで、受入家庭と子どもたちのご対面です。

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2.緒川の芝桜は小学生が植えていた?

遠くから見に来る人もいるという緒川の芝桜。今年の春に咲いた芝桜も去年民泊に来た小学生が植えていたのでしょうか?

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3.秋の定番、稲刈り

『今、刈っている田んぼから20キロくらいのお米が取れるんだぞ~』

という声が聞こえてきました。普段食べるものくらい、どのくらいの土地でどれくらいの量が採れるのか知らないといけないですよね。

食べ物のありがたさも感じ取って欲しいです。

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4.小学生の心温まる贈り物

子どもたちから受入家庭への贈り物です。でも本当の贈り物は・・・、後述『受入家庭の感動の声』にてお伝えします。

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5.受入家庭の心のこもったお出迎え

スケジュールや注意事項が掲げられています。横には筆で書かれた字があります。

人柄の良さが伝わってきます。

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6.巡回中の先生、ご休憩

巡回のなか、行く先々で食べ物をもらってしまいました。食べ物が増えてしまい、どうしようもないので、『緒川物産センター かざぐるま』での昼食予定を変更して、三王山に登ってご飯を食べました。

最高のロケーションにご案内して、常陸大宮市の良さをしっかりとPRしました。

先生方はご飯を食べながら、

『このお弁当、この景色! 最高だよ!』

そう仰っていました。

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7.あっという間に時間は経ち、お別れ

一泊二日は短いですね。もう一泊したいと言っている子どももいました。

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受入家庭の感動の声

あるご家庭の奥様がこう仰っていました。

『ねえねえ、先生。聞いてください。ウチに来た子、仏壇にお線香をあげさせてくださいって言ったんですよ。初めて来た家で、そんなこと言う子どもを初めてみました! 私、驚いて感動してしまって。しっかり教育されていますね!』

他人の子どもをお預かりするのは大変なことです。そんな大変さを忘れてしまうような出来事でした。

 

巡回の先生の様子

1.子どもの健康状態に常に気を配っていました

持病により食事に細心の注意を払わなければいけない子がいました。全て食事に立ち会いをして、食べ物のカロリーや原材料をチェックし、その場で食事を写真に撮り、保護者へ送っていました。

 

2.リアルタイムで情報を発信していました

巡回の途中で撮った写真を、メールですぐに学校へ送っていました。その写真は学校にいる先生によりホームページにアップされていました。インターネットの普及により、最近の先生はとても大変です。

 

3.先生方もお腹いっぱい

夕飯の時間、バーベキューをしている家庭を巡回すると、先生方も食事を勧められることがよくありました。これは緒川の方々のおもてなしの流儀なので、断ることなく食べてください。としっかりと先生方にお伝えしました。

ということで、私と一緒に行動した先生方はお腹いっぱいで、美和亭での夕食をまったく食べられませんでした。

 

民泊を終えて、先生の声

1.地域の人も、子どもたちを教育してくれた

ささの湯での出来事です。

髪の長い女の子が髪を結ばずに湯船に入っていて、一般の人に注意されていたそうです。

先生たちが注意しても、まったく髪を結ぼうとしていなかった子どもが、そこで初めて結んだそうです。

『地域としての力がありますね』

先生方は注意してくださった地域の人に、そう感謝していました。

 

2.人の優しさで子どもは育つ

教頭先生のお言葉です。

『学校にいるときと違い、子どもたちの表情が本当にのびのびとしている。市の教育施設では経験できないものがここにはある。農家民泊は、理屈で教えられないことを体で感じることができる。人の心を育てるのは、頭ごなしに言葉で注意することではなく、こうやって他人から愛情を受け取ることだ』

この学校では農家民泊を実施するのは初めてとお聞きしています。非常に良い感触を得て農家民泊が終えられたようです。

 

私の感想

先生たちはこの民泊にあたり、家庭のお手伝いをしっかりしてきなさいという教育を施していました。

そして子どもたちは、親や先生の目から離れ自由を満喫しながらも、しっかりとお手伝いをして、良い子でした。

 

普段は悪ふざけをする要注意人物とされている子でも、民泊の間は問題を起こさない良い子なのです。それはつまり、誰しもが良い子になれるということです。

もし普段が悪い子だとすれば、その悪い部分が表に出てしまっているのは周囲の環境のせいではないかと思います。その子の良い部分を引き出してあげられるのが民泊なのでしょう。

 

最後に

今回は109名という今までにない大人数の受け入れでした。一家庭あたりの受け入れ人数を増やしていただいたり、新規に民泊に参加していただく家庭もあったりと、多くの家庭の協力によって実現できました。

農家民泊事業は、今回に関わらず、多くの人の協力により成り立っている事業です。

今回の受け入れに関しましても、大変ありがとうございました。

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