移住第二の難関、仕事について 移住者インタビューを元に

移住コンシェルジュの木元です。

先日は常陸大宮市に移住を希望されている方と、先輩移住者との引き合わせをさせて頂きました。

移住を希望されているその方はご自身でたくさんの人から空き家情報を集めていらっしゃって、逆に私がそのノウハウを教えて頂きたいと思うくらい!

どうやら移住の成功の鍵は、どれだけ多くの人とつながりを持てるかのようです。

 

さて、今回も佐藤勝さん・まどかさんご夫妻の移住体験をご紹介いたします。

今回は移住してからの仕事についてお話します。

仕事はどうやって見つけたか

常陸大宮の市役所窓口を通して素敵な物件と大家さんに出会えたお二人。

まずは空き家の改修が必要だったので先に勝さんが大まかな改修をした後、まどかさんと当時3歳のお子さんも移り住むという流れになりました。

(勝さんはお父様が大工だったため、ある程度の大工仕事は自分で出来ちゃいます。

空き家への移住には、自分で家を直す技術があるととっても役に立ちます

勝さんの空き家改修についても、後々ブログで紹介したいと思います♪)

 

勝さんの移住は2011年11月、32歳のこと。

一番最初の仕事は、ハローワークで見つけたと林業のアルバイトでした。

現在は農業1本で生活されていますが、数年間は兼業されていました。

その間のお仕事は、その時その時の職場の人から次々に紹介してもらい、人とのつながりのおかげで生活の変化に合わせた仕事を続けることが出来たのです。

 

移住に関する第二の難関として“仕事”があります。

空き家探しにおいても言えることですが、ネット上に掲載されている情報はほんの一部でしかありません。

というより空き家や仕事の情報は、つながりができたことで「何とかしてあげよう」という思い「知っている人だから」という安心感が生まれ人を動かし、公にはしていないけどあなたになら良いよといった具合に出てくるものなのです。

そして実際に移住生活が始まってからも、こうして人とのつながりから得た家や仕事の方が、居心地よく心強くもあるでしょう。

冒頭でも述べましたが、やはり移住の成功の鍵はどれだけ多くの人とつながりを持てるかにかかっていると言えます。

農業で独立するまでの道のり

勝さんははじめから農業だけで生計を立てる事は難しいと考えていたので、農業は自給自足分+αを出荷するくらいの規模からスタートしました。

それが現在農業1本で生活できるようになったのは、様々な巡り合わせが積み重なってのことでした。

農地の拡大

お二人が借りた家には自給自足にちょうど良い程の農地が付いていて、そこで勝さんは畑と田んぼを始めます。

そしてしばらく林業のアルバイトと農作業を並行していたのですが、ある時職場から常勤として働かないか?と声が掛かります。

しかし勝さんには「農業をやりたい」という気持ちがあったので、その話を断りました。

するとその想いを聞いた大家さんが周辺の休耕地の持ち主に話を通してくださり、貸してもらえる土地を勝さんに紹介してくださるようになりました。

それによって農地が増え、次第に農業のウエイトが増していきました。

販路の拡大

これまで自給自足的な農業をしていたのですが、農地が拡大したことに伴い農協に加入することにしました。

農協に加入すると収穫量が少なくても地元のスーパーや直売所に卸すことができます。

まずはこうして農協に加入することで販路を確保しました。

今年3月にオープンした道の駅常陸大宮かわプラザへも野菜を卸すようになり、さらには人のつながりでどんどん販路が拡大していきます。

偶然知り合った近くの移住者の方が主催するイベントで出店して野菜を販売したり、農協からの提案で地元のお祭り「やまがた宿芋煮会」にサトイモを提供することになったり(今年はなんと1000kgも!!)、水戸のフレンチレストランでサラダバイキングの野菜を専属で出荷するようになったり!

本当に様々な巡り合わせで、ここまで進んできました。

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仕事が暮らしそのものになる

これは私も移住して実際に感じていることですが、地方での暮らしは人とのつながりが強い分、プライベートのみならず仕事もどんどん広がりを見せてきます。

むしろ、プライベートと仕事の境目がなくなっていくという表現の方が近いかもしれません。

私が都心で仕事をしていたときは、仕事は生活に必要なお金を稼ぐためにやるもので、プライベートを楽しむためにある程度我慢してやるという感覚でした。

仕事で会う人たちは、私のプライベートは知らない。むしろ知られたくない。

仕事は「お金を稼ぐためのツール」でしかなく、仕事とプライベートは完全に分けて生活していました。

 

しかしこちらに来てからは、仕事もプライベートも全部含めて「私の暮らし」になっています。

どちらも同時に存在していて、切り離して考える事ができません。

仕事が「お金を稼ぐためのツール」から「暮らしの一部」になったんです。

そうすると仕事で会う人もプライベートで会う人も分ける必要がなくなります。

つながる人が増えれば、仕事もプライベートもどんどん広がって充実していきます。

 

地方では、仕事が暮らしそのものになる。

 

佐藤さんご夫妻とは5月にお会いし、そこからずーっとお付き合いさせていただいているのですが、お二人を見ているとそんな風に感じます。

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