こんにちは。茨城県常陸大宮市地域おこし協力隊の松原 功(まつばら こう)がお送りします。
地域おこし協力隊として最終年度をむかえました。昨年度(2019年度)の活動を振り返るとともに、最後の1年の活動を全5回でまとめます。
私の活動は、大きく分けて3つあります。
・市内森林の活用
・狩猟
・地域活動
まずは「市内森林の活用」について2回に分けてお届けします。
着地点は場づくり・森林づくり・製品づくり
まず「市内森林の活用」の方向性。
1年目(2018年度)の3月におこなわれた、活動報告でも紹介した内容に少し付け加えたものです。
森林を起点としたさまざまな人が来られる場づくり
国土の約7割を占める森林。現在、日本にある森林をより一層活用しようと動きが活発です。
森林はさまざまな人が関われば、さまざまな活かし方ができると考えています。地域、職種、人種、性別、おとなもこどももいろいろな方々が実際に森林に入り、あーでもないこーでもないと語り合う。そこで様々なアイディアが生まれる。森林のことでも、それ以外のことでも。
そういった「場」としての利用も森林の活かし方だと感じます。
それを実現するためには、人々に森林をより身近に感じてもらい、森林に気軽に来ることができる仕組みをつくる必要があると考えています。
50年~100年先を見据える森づくり
木の成長には長い年月が必要です。その観点から、森づくりは長期の視点を持つ必要があります。杉や檜などの針葉樹は(建材用で使う場合)40年~60年。広葉樹は立派になるまで100年以上はかかります。
気の長い話です。しかし今の段階からどんな森林にしたいかは考えておく必要はあります。
私の場合は、針葉樹と広葉樹を含めた植生が多様であり、さらに動植物にとって豊かな森林をつくることを目指していきます。
50年ならまだ生きている可能性はありますが、100年となると私はいないので、子や孫の世代にも森林の良さを伝えられる活動にしていきます。
木材の価値を高める製品づくり
常陸大宮市も総面積の6割を森林が占めており、茨城県内でも2番目に森林面積が大きいです。未利用の木材も「木質バイオマス利活用事業」で活用が進んでいます。単に未利用の木材を処分するのではなく、利用可能な木材として新たな価値を生み出しているのでとても良い取組です。
私自身では、木材の価値を高めることを考えたときに、実際の「モノ(製品など)」が手に入ることとそれができるまでの「物語」を提供することで、もっと人々は森林や木々を身近に感じるのではないかと思っています。生産者の顔が見えるような野菜と同じように。
森林という長い年月がかかり、壮大なことではあるので限度はありそうです。しかし、一緒に森林に入り、森林内でできる作業を共にし、自分のかかわった森林の木材でもし製品をつくることができたら、とても愛着がわくのではないでしょうか?
木の価値を高めるであろう「モノ+物語」の製品づくりは、木を身近に感じ、木でつくる生活を提供します。木に興味を持った人々が森林づくり参加する。これが結果的にいつまでも利用可能な(持続可能な)森づくりにつながると考えています。
私の中の森林づくり
「森林づくり」というとまず「林業」がイメージとしてでてきます。森林づくりの大きな枠を占めるのが林業です。ただ、私の中では森林づくりにおける大事な分野のひとつというイメージです。上記でも述べましたが、森林はいろいろな活かし方があります。
森林×教育、環境、心、アウトドア、スポーツ、地域、文化、資源、ふれあい、産業などさまざまな分野をかけ合わせること。
この総合的(複合的)な森林の活用こそが、私の中にある森林づくりのイメージとなっています。
以上のような想いや方向性を軸に、市内森林の活用で活動を続けてきています。次回から2年目(2019年度)におこなった市内森林の活用の主な活動を報告していきます。最後までお読みいただきありがとうございます。
地域おこし協力隊って何なの?という方のために実態を書いています。是非ご覧ください!