oh!月見

最近は台風や秋雨前線で、ずっと雨ですね。いつのまにか空気も肌寒くなってきて、ぐっと秋が深まったように感じます。

こんにちは、地区活性化担当の志賀です。

 

9月のイベントといえば、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?

諸沢地区では、9/15(木)にお月見を行いました。

 

私は恥ずかしながら今までお月見をしたことがなかったので、今回地区のお月見にお呼ばれすることになり急いでインターネットを駆使して下調べしました。笑

 

お月見ってなんだろう?

お月見とは一般的に旧暦の8月15日の「十五夜」のことを指します。昔の秋(7~9月)のちょうど真ん中である8月15日の十五夜に月見をする風習のことで、中秋の名月とも言います。

ちなみに十五夜は旧暦の8月15日のことなので、現代の新暦に当てはめると毎年日付が異なります。また、月と地球の公転の軌道の関係から十五夜=満月というケースは珍しいそうです。

今年は中秋の名月(旧暦8月15日)/満月

2016年9月15日/9月17日

だったそうです。皆さんご存知でしたか?

 

平安時代の貴族が月を眺めながら宴を楽しむ風習から、徐々に庶民に浸透していき、江戸時代には収穫の感謝を込めてお供え物をして月見をする習慣に変化していったそうです。

お供え物の代表的なものにお団子・すすき・芋がありますが、

お団子:満月を模したお米の粉でつくった団子を供えて豊作祈願、収穫の感謝を表す。

すすき:月の神様の依代(よりしろ/精霊が依り憑くものや場所のこと)。稲穂の代わり。

 芋:その時期によく採れる芋類を供えて収穫の感謝を表す。

といった意味があるそうです。

調べてみると昔から続く風習はとても意味が深いものが多いです。特に昔の生活では農業が生活の軸となるものですから、豊作祈願や収穫の感謝という気持ちを大切にされていたのだと思います。

 

皆が集まる“理由”に

さてそんなお月見ですが、諸沢の1区と4区の間にある阿弥陀堂で行われたお月見も基本的には上記の説明に則ったものでした。

しかし、今回は月の見える夜ではなく午後に執り行われました。

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▲阿弥陀堂(諸沢地区にこのような仏堂があると初めて知りました)

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▲ご本尊の仏像は昭和40年頃に盗難されてしまったそうです。本来は木彫りの坐像でした。

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▲年季の入った掛け軸は、このような集いの時だけ飾ります。

 

家内安全と五穀豊穣を祈願します。昔は踊りなどもしていたそうです。

 

地区の方々が子どもの頃には(50年前くらい)、子ども達がお月見の日にお供え物のお団子を食べに来たり、集まりの時に出されたお小豆ご飯をもらいに来たりしたそうです。ろうそくや竹に灯りをともして地区を回る姿は、現在は見ることができません。

また、この阿弥陀堂では地区内で疫病が流行った時に数珠繰りを行ったり、新仏の供養のために寒念仏(寒夜、鉦(かね)を打ちたたいて念仏を唱え、家々の門前で報謝を請い歩くこと)を行ったりしたそうです。

 

年々これらの風習は姿を消していっています。この地区で行われていた風習を記録に残すことも私の務めなのではないかと、改めてブログを書く意味を噛みしめました。

 

今回のお月見で感じたことは、集まりが「地区の人々が顔を合わせる理由になる」ということです。

諸沢地区に来てから半年、色んなところで集まりがあることに驚いています。私が御呼ばれするものは今回のようにお堂に関するものが多いのですが、地区の方同士が集まれば自然と世間話に花が咲きます。普段は家が離れているのでなかなか会う機会がなくても、行事を理由に集まれば交流の場が生まれます。行事を大切にすることによって人々は昔から交流の機会を生み出していたのだろうなと感じました。

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