過疎化について考える

移住コンシェルジュの木元です。

夏は過ぎてもイベントは盛りだくさん!現在3つのイベントのお手伝いをさせて頂いています。

会議に参加しても話を聞いて現状を把握するのに精一杯で、協力隊として何か提案したりなんて全くできていないのですが、それでもこうして声をかけてもらい、色んな活動に参加させてもらえるのがとても嬉しいです♪

私が常陸大宮に来て感じていることの一つに、ここの人たちは外の人に対してとてもオープンだということがあります。

そして自分たちでこの町を元気にしたい!と活動されている方がとても多いと感じます。

 

常陸大宮市では市民団体等の代表と市とで、地域が抱える課題の解決に向けて10年後の目標を決め、目標達成のための活動について話し合う「市民協働のまちづくり指針策定委員会」が設置されています。

委員会が設置されたのは平成26年。

そこから13回もの会議を重ね、平成27年に常陸大宮市市民協働のまちづくり指針がつくられました。

この指針のすごいところは、会議の中心が市民であり生の声がしっかりと反映されいるところです。

今回はこのまちづくり指針の資料に挙げられていた地域の課題について、より深く考えてみることにしました。

(※前回の続き、移住における仕事についての記事はもうしばらくお待ちください♪)

 

まちづくり指針では、地域の課題を以下の6つの項目に分けています。

・高齢化

・過疎化

・地域活動

・子育て

・防災、減災

・海外出身者

各項目について、ワークショップを行って挙がった問題点がたくさん書かれています。

今回は過疎化にクローズアップして、気になった記述について考えてみました。

出て行った若い人が戻ってこない

常陸大宮市には大学がありません。

また市内にある高校も2校しかなく、さまざまな進路志望に対応できません。

そのため、高校・大学進学のタイミングで若い人が市外へ出て行ってしまいます。

そしてその若者たちが戻ってこないのです。

なぜかというと、それは次に挙がっている問題があるからです。

就職先が少なく、子どもに市内に残ってほしいと言えない

「就職先が少ない」

これはどの地方でも言われることです。

私の出身である鹿児島でもそういう言葉をよく耳にします。

でも私は思うんです。

本当に就職先が少ないのか?仕事がないのか?と。

常陸大宮には工業団地が2つもありゴルフ場もたくさんあるので、そこでの求人はあります。

またハローワークに行けば、いつでもたくさんの求人情報があります。

つまりこの「仕事がない」という言葉には、「理想とする仕事がない」という意味が隠れています。

では、理想の仕事とはどんなものなのでしょうか?

これを突き詰めて考えてみると、自分の思い描く理想が漠然としたイメージでしかないことに気付かされることがあります。

これは高校・大学進学においても言えることです。

とにかく学力が高い所へ進学するのが良いとされるのはなぜなのか?

その答えは「良い仕事に就くため」だと思うのですが、じゃあこの良い仕事って何?って話です。

さらに言えば、その漠然としたイメージでの良い仕事に就いたことで幸せな人生を送れるのか?ということです。

 

そしてもうひとつ、そう思っているのは誰か?と言うことも考える必要があります。

田舎には仕事がない!

良い仕事に就くためには偏差値の高い学校へ進学しなくては!

そのためには都心部へ出て行かなくては!

そう思っているのはこれから実際に進学就職する子どもたち自身というよりは、社会全体がそういう風潮になっていて、それを身近な親御さんや先生が勧めているように思います。

よそ者として思うこと

しかし都心から移住してきたよそ者の私からすると、ここでの暮らしは本当に豊かだなと思うんです。

こちらに来て地域の方からたくさんのお米やお野菜を頂いたり、お宅へ招かれてすっごいご馳走を食べさせてもらったり、食べ物には困りません。

でも私の感じる豊かさは食べるに困らない経済力のことだけではなくて、皆さん心にゆとりがあるなぁってことなんです。

常陸大宮の人はとてもオープンで優しく、外の人を受け入れ、若者を応援する雰囲気があります。

私は、それは自分自身が満たされた人でないと出来ないと思っています。

皆さん心に余裕があるんです。

日本全国の市町村民幸福度指数があるとすれば、常陸大宮市はきっと日本一です!

これは豊かな自然が身近にあって、昔から受け継がれている地域の文化や人とのつながりがある、この地だから生み出される幸福感だと思います。

 

確かに都心に出た方が給料の良い仕事に就けるかもしれません。

でも何に幸せを感じるかは人それぞれです。

これからを生きる子どもたちに幸せになって欲しい。

だから良い仕事のある都心に行って欲しい。

仕事がない市内に残って欲しいとは言えない。

これは実は私たち大人の勝手な思い込みなのではないでしょうか。

 

私は都心部でサラリーマンとして4年働きましたが、東京の暮らしより常陸大宮での暮らしの方がずっと豊かで充実しています。

つながりのある人も断然増えたし、何より毎日笑ってます。

本当に幸せです。

常陸大宮の人はもっと自信を持って、子どもたちにここに残って欲しい!と言って良いと思います!

 

地域おこし協力隊として活動できるのもあと約2年半。

自分の幸せは自分で作る。

幸せ自給率日本全国No.1の市を目指し、よそから来た私だから出来ることをやっていきたいと思います。

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