茨城県常陸大宮市地域おこし協力隊の間瀬です。
農家民泊をとおして、都市部から来る子どもたちはどういった体験で喜ぶだろう。そして学んで帰ってくれるだろう。そればかり考えている今日この頃です。
さて、今日はネイチャーゲームと呼ばれる自然を直接体験するプログラム(野外活動)についてご紹介します。
ネイチャーゲームとは
○考案者:Joseph Cornell(ジョセフ・コーネル)
○目的:五感で自然を感じ、自然を体験することによって、『自然に気づく』こと
○理念:自然への気づきが目的であり、教える事は最善ではありません。体験する手段を用意して心の変化を援助します。指導者自身の感じていることを表明することがあっても良いですが、その場合も『わかちあい(シェアリング)』を意識すること。
自然を楽しみ自然を尊重して共生していく社会を作るため、そういった感性を養うためのプログラムです。
裸足で歩くとか、目をつむって聴覚を研ぎ澄まして自然の音を聞くとか、そういった簡単なこともプログラムに含まれているので、意識せずに普段の生活で実践していることでもあります。決して難しいものではありません。
アクティビティ(=体験プログラム)
アクティビティは、カワウソ・カラス・クマ・イルカと呼ばれる4つの段階のいずれかに分類されています。生徒の心理状態や学習テーマに合わせて、指導者が組み合わせて効果的な学習の流れをつくることが推奨されています。
第一段階「カワウソ(熱意を呼びおこす)」
第二段階「カラス(感覚をとぎすます)」
第三段階「クマ(自然を直接体験する)」
第四段階「イルカ(インスピレーションをわかちあう)」
例を挙げますと。
第一段階「カワウソ<コウモリとガ>」
全員で輪を作り、コウモリ1名とガ2~4名決めます。輪の中で、コウモリは目隠しをしてガを捕まえるように動き、ガは逃げようとします。こうして『食う、食われる』を体験します。
第二段階「カラス<同じものを見つけよう>」
リーダーが見せた自然物と同じものを一定の時間内に探します。対象物をただ漠然と観察するのではなく、限られた時間の中で記憶をします。さらに、それを後で探し出すという目的を付加することで、観察力を養います。
第三段階「クマ<目かくし歩き>」
ペアになって、お互いに目隠しをした相手を案内します。目かくしをしていると、普段あまり使わない感覚が敏感になり、温度やにおい、肌ざわりなど新鮮な感覚として受け止めることができます。見ただけで「知った」つもりになっている自然にも、新たな発見があることでしょう。
第四段階「イルカ<サイレントウォーク>」
おしゃべりをせず静かに自然を見つめます。これには2つの大事な意味があります。1つは、生きたものたちのありのままの姿に出会う確率が高くなります。もう1つは、周囲に対して敏感になり、自然とのつながりをより強く感じられることです。
他にもまだまだアクティビティの種類はあり、自然との触れ合い方が体系的にまとめられています。
大人にとっては忘れてしまった子どもの頃の記憶を思い出させてくれる活動になるでしょう。子どもにとっては教育という側面から着目する点が多くあるでしょう。そんなネイチャーゲーム、興味がある方は是非実践してみてはいかがでしょうか?
というところで、今日はこのへんで。
※参考サイト